ツイッター上で、とあるユーザーが女子用スクール水着の広告画像を公開し、そのデザインに「こんな水着だったら安心して授業に参加できたのに」「時代の変化は凄い」といった声があがった。
製作をしているのは奈良県に会社を置く南和繊維工業。サイトを覗いてみると、「女子ワンピース水着 パレオ一体型」「フレンチスリーブ セパレートタイプ」などといった多種多様な水着のラインアップがある。
J-CASTニュースの編集部員が取材をすると中川社長が製作の経緯を語ってくれた。
日焼け対策だけではない 恥ずかしさからも守る水着「恥ずかしさ」や「紫外線」対策に
女子用スクール水着というとタンクトップのように肩や脇が露出し、首回りや背中が大きく開いている形を想像する人も多いだろう。
しかし記者が見た今回話題になった写真に掲載されていたのは、腰に巻き付いている短めのパレオと、太ももの半分ほどまでの長さがあるスパッツが一体化されたワンピースの水着。腰回りやお尻のラインが隠れている。またフレンチセパレートタイプは袖口が肩まで到達しており、日焼け防止にもなるとうたっている。いずれも一見すると体操服のような形状で、比較的肌が露わにならないデザインだ。
「当社は10年以上前、2006年から紫外線対策の児童水着を開発・販売し始めた。昔のワンピース水着の上着はタンクトップ型やレスリングのシャツのようなものだったが、それにフレンチスリーブのように袖をつけたり、襟回りも開いていたのを丸首Tシャツのように、露出を少なくするようにした。それで恥ずかしさや紫外線から児童を守ろうということでスタートした。あまり派手なものではなく、学校の授業に使われるので紺ベースであったり、白の袖であったり、ある意味スクール水着のイメージを大きく崩さないような形で作った」と南和繊維工業の社長はいう。
また「機能的な面だけではなく、デザイン的にも子どもさんによろこばれる喜ばれる。フレンチスリーブは女の子から、かわいいとの声も寄せられている」と評判も良いようだ。
2019年5月18日につぶやかれたスクール水着の画像は5月21日(18時)時点で1万リツイートを超え「すごい安心感」「体型気にしなくていいから恥ずかしくない」といたコメントが相次いでいる。
時代の流れとともにスク水変化...ブルマ消滅の構図と類似
やはりスクール水着を手掛けるメーカーの一つで、今年4月に「スク水博覧会」を催したフットマークにJ-CASTニュースが取材をしたところ「10年以上前、2004年頃からワンピース型からセパレート型へ移行した。体育の授業の中からブルマがだんだん廃止になってきた流れと似ている。露出をしたくないという声が相次ぎ、学校側も対応する形となった。それと一緒で水着も変わってきたというのが大きな変化だと思います」と広報が答えた。
「学校の水着は昔は学校指定が主流だったが、少し前から自由購入が進み始め、スクール水着であればプール開きまでに紺色か黒色であればどこで購入してもよいという流れになっている。色々な水着が選べるようになってきた流れの中で、ワンピースやセパレートではなくてスカート付きも出てきた。個人が選べるようになり需要が広がった」という。