作家の花村萬月氏が2019年5月21日にツイッターを更新し、幻冬舎社長の見城徹氏への批判を最後に、ツイッターアカウントを削除した。
見城徹氏による津原泰水(やすみ)氏の実売部数公表に対し、ツイッターで批判を繰り返していた花村氏だが、見城氏の対応に再度批判を浴びせてSNSを去った。
批判の急先鋒だった花村氏だが...
5月13日に作家の津原泰水氏が、幻冬舎発行の『日本国紀』を批判したために同社からの自著出版を拒否されたとツイッターに投稿して始まった、津原氏と見城氏の論争。これに花村氏は津原氏に加勢する形で15日にツイートを繰り返し、
「見城は仰有った。
『ボクは小説は最後しか読まない。』」
「それは文字通り、小説のラストだけ目を通して、すべてを決めるということで、雑念が入らぬぶん、当たりを出せるということ──らしい」
「俺がまっさらの新人だったから口を滑らせたのだろう」
と、見城氏に関する自身の体験を暴露した。そして過去の体験を根拠に
「詐欺師の会社から本を出すわけにはいかない」
など、強い口調で見城氏と幻冬舎を非難していた。
見城氏は花村氏の一連のツイートに対し、
「花村萬月さんに関してはあそこまで悪口を書かれるのは僕の不徳の致すところとしか言いようがありません。何故なら、僕はデヴュー当時の花村萬月さんの作品も人となりも好きだったからです。しかし、花村さんは僕のことを不快に思っていたことが良く解りました。身から出た錆と胸に刻みます」
と投稿するなどしていたが、ツイッターで津原氏の著作の実売部数を暴露したことで花村氏に留まらず、多くの作家から批判を受け、5月19日には「僕のツイートはこれにて終了します」と、自身のアカウント更新停止を明言して事態の収拾を図った。
「おい、見城、てめえ、確信犯じゃなかったのか」
しかし見城氏の対応が不服だったのか、花村氏は21日に投稿したツイートで、
「なんだ、てめえ、ツイッター、やめちまったのか。いま知ったが、だせえなあ、最低だなあ。おい、見城、てめえ、確信犯じゃなかったのか。(中略)なんだ、その、尻尾の巻き方は。恥を知れ。羞恥心のないバカは耐えられない。突っ張り通せ。屑」
「自覚があるなら、とことんやれって書いたじゃねえか。なに日和ってんだよ」
と見城氏を日和見的だと批判し、
「俺の意識のなかから見城徹(綴りあってるか?)という男、完全抹消。もう存在いたしません。さようなら」
ともツイートした。さらに花村氏は、
「ツイッターだ?フェイスブックだ? ったく、迎合および口喧嘩の世界にはほとほと愛想が尽きた。せいぜい言葉で嘘くさく癒やしあい、傷つけあって愉しい人生をお送りください」
「もともとやめるために覗いたツイッターなので、いまから俺は消え去ります」
などとツイートして、アカウントを削除した。