3位受賞で「チョロイなオタク!!」
SNSの普及や握手会でアイドルとファンの距離がぐっと近くなった現代、ステージに立つ機会が乏しくともネットを通じて手軽にファンを獲得できてしまうようになった。歌やダンスの実力よりも、接近イベントで「神対応」ぶりを見せればファンの評価は上がる。反面、SNSでアイドルの言動は晒され、時に炎上に至る。実際に地下アイドル界隈では大小のスキャンダルが漏れ聞こえてくる。
そうした現代のアイドルカルチャーをそのまま二次元のアイドルゲームに持ってきたのが「夢見りあむ」といえる。彼女が一躍時の人となったのも、キャッチーな設定がネットで短期間に拡散されたがためで、ゲームの中でシンデレラガールになるにもネット社会頼みと、生々しい現実とリンクし続けている。
結果発表のサイトで、夢見りあむはこんなセリフを発している。
「チョロイなオタク!!ぼく頑張ったか!?努力なんてムダムダの無じゃん!?アイドルってなんなんだよぅ!!......はー、めっちゃやむ」
2019年の今、アイドルの王道とは何なのか、こんな炎上マーケティングのようなやり方で人気を獲得していいのかと皮肉の効いたセリフだが、炎上は忘れられるのも早い。果たして1年後もこのような話題性を保っていられるか。夢見りあむのこれからには、ゲームをプレイするネット住民の飽きっぽさも試されることになりそうだ。