巨人の上原浩治投手(44)が2019年5月20日、自身のツイッターを更新し、現役引退を発表した。上原はMLBカブスからフリーエージェント(FA)となり、昨年3月に10年ぶりに古巣・巨人に復帰。昨シーズンは36試合に登板して0勝5敗と振るわず、今シーズンはここまで2軍での調整が続き、1軍のマウンドに上がることはなかった。
上原は巨人に入団した1999年シーズンから8年間、先発ローテーションの柱としてチームに貢献してきた。2007年には先発から抑えに転向し、4勝3敗32セーブ4ホールドの記録を残している。翌08年には再び先発に復帰し、開幕から不調が続く中、シーズン終盤に復調して6勝をマーク。チームのリーグ優勝に貢献し、西武との日本シリーズ第1戦では先発のマウンドに上がった。
2013年には世界一の「胴上げ投手」に
09年にはFA権を行使して海を渡り、MLBオリオールズに入団した。MLBではオリオールズを皮切りに、レンジャーズ、レッドソックス、カブスと渡り歩き、救援投手として活躍。レッドソックス時代の2013年には、カージナルスとのワールドシリーズ第6戦で救援のマウンドに上がり、最後の打者を三振で仕留めチームを世界一に導いて自身は「胴上げ投手」となった。
上原の功績を振り返ってみる。12年間在籍した日本球界では通算112勝67敗33セーブ23ホールドをマークしている。主に救援投手としてマウンドに上がったMLBでは9年間で22勝26敗95セーブ81ホールドの成績を残している。日米通算で134勝128セーブ104ホールド。100勝100セーブ100ホールドを達成したのは世界で2人目、日本人では初めての快挙である。
日米通算21シーズン、マウンドに上がり続けたレジェンドの引退に際し、野球ファンの間でささやかれているのが名球会入り問題である。名球会は1978年に任意団体として発足したもので、メンバーには球界を代表するレジェンドが顔を揃える。現在の会員数は65人で、投手16人、打者49人で構成されている。果たして上原は名球会に入ることが出来るのか。野球ファンの注目が集まっている。