調査が進めばさらに「施工不良」増える可能性も
国土交通省はレオパレスに対し、不備のある物件の補修を夏までに完了するよう指示している。このため宮尾次期社長は「入居者募集を停止している物件の補修を早期に終え、募集を再開することが重要だ」と述べ、今夏までに全棟の調査と補修を終え、下期となる10月以降の早い段階で入居者募集の再開を目指す考えを示した。
しかし、レオパレスは調査対象の全3万9085頭のうち、3月末時点で調査が終わったのは約半数に過ぎない。しかも、調査が済んだ物件の7割に当たる1万4599棟で不備が見つかっており、今回の大幅赤字に結びついた。残る調査が進むにつれ、施工不良物件がさらに増え、補修が長期化することも予想される。宮尾次期社長は下期の募集再開を念頭に、2020年3月期は最終黒字を確保する見通しを示したが、調査の進展しだいで楽観はできそうにない。