内定辞退は「直接会って」、日経報道が物議 専門家「大企業であればわざわざ出向かなくても...」

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学習院「(指導を)今後も変える方針はない」

   ネット上での意見などを、大学側はどう受け止めているか。J-CASTニュース編集部では16日、学習院の広報課担当者に話を聞いた。

   担当者によると、セミナーは5年ほど前から実施。「必ず企業に足を運び、内定をくれたことへの感謝を、いの一番に伝える」というのはキャリアセンターとしての考えだという。

   「学生ですと企業で働いたことがありませんので、企業側の視点を持つことができない。企業の方が採用活動をする際にどれだけ費用をかけているのか、1人内定を出すのは会社として重要な経営判断になってくる。その辺は十分理解しておくようにという前提の話がありまして」。

   担当者は、セミナーについてこう話す。「出してくれた内定を断るにしても、まずは感謝の気持ちを伝えようというところです」。

   内定を断る場面に接した際、「企業の方も人ですので『簡単にすまそう』といった思いが透けてしまうとこじれるところもあると思います」と指摘。「実際なるべく会いに行って事情を説明する、電話でアポイントを取らなければいけません。その際、『忙しければこの電話でいいですよ』『気持ちだけで充分です』と企業の方がいうところも多いと思います。『べき』論ではなく、趣旨を理解してもらったうえで『誠意を持った対応をしていきましょう』と伝えている」。

   セミナーのもう1つの前提は、「内定をもらって承諾した場合」。担当者は、「選考の過程で口約束のような感じで内定というケースですと、次に最終意思確認の選考があったりします。そういう場合には当然、『電話で断っていいですよ』と学生には伝えている」と付け加えた。

   一方で、学生たちは企業から「お祈りメール」や「サイレント」(何も連絡しないこと)で不採用になってしまうケースもある。セミナーではこうしたケースについて学生に「いやな思いした人」と聞くと、「多くの学生は手を上げる」という。「『いやな思いをしたのであれば、同じことを(企業側に)するのはやめよう』というところも講座で言っています。社会人になったとき、どういった付き合いになっていくかわかりませんので、誠意をもって対応していこうというところもキャリア教育の一環かと思っています」。

   一方、企業からは、「学習院の学生さんは直接会いに来て説明してくれたんです」という趣旨の言葉をもらうことがあるという。「企業様から『結果的に今回は採用につながらなかったけれども今後、学習院の学生を採用したい』という声はいただくこともあります。意図してやっているわけではないが、結果的に学習院の良さといいますか、伝えられているのかなと」。

   キャリアセンターでは、セミナーだけでなく個別で相談に来た学生にも、内定を辞退する際は直接企業を訪問するよう指導。担当者は「今後も変える方針はない」としている。

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