御朱印ブームの弊害、各地でトラブル相次ぐ 「転売」「スタンプラリー感覚」頭抱える神社も

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「単なるコレクターだとしたら、本末転倒ではないか」

「『守谷では、ここでクリアになるんですか? コンプリートでいいですよね』などと御朱印帳を見せながら言ってきた人がいました。御朱印がもてはやされるようになったのは、テレビで取り上げた影響があるのではないですか。神社は心の拠り所だと思っていますので、参拝を目的に来てほしいですね。ですから、御朱印については、自らが直接書くスタンスでやっています」

   神社の活動をよく理解していない人もいるといい、5月12日は祈祷が入ったため御朱印の受け付けを14時30分から再開すると張り紙を出したところ、「えー信じらんない!こんなの初めて~!」と大声を上げる人がいた。令和初日の1日も、別の仕事があるため16時で締め切ったところ、「遠方から来ているのにー!」と不満の声が出たという。

   ネット転売に苦慮している神社なども多いようだ。

   仙台市内の坪沼八幡神社では、月ごと限定の御朱印が高額で転売されているのを11日に知り、対策として、御朱印の紙の裏に参拝者の名前を書いてもらって番号を振る試みを始めた。さらに、5枚ぐらい求める人もいたため、1人1~2枚に頒布を限定していると取材に明かした。

   高山晃和宮司は、「参拝の証しとしてあるものなのに、何のために転売で御朱印を手に入れているのか理解に苦しみます。単なるコレクターだとしたら、本末転倒ではないかと思います」と話している。

   一方、多くの参拝者は、神社に理解があるとの見方もあった。

   明治神宮の広報担当者は13日、「令和の初日も、マナー面で大きな問題はなかったと思います。『8時間ぐらいかかりますよ』と伝えても、きちんと並んでおられました。皆さん、こちらがびっくりするぐらい、我慢して下さったと思います」と取材に答えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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