小学生とみられる男児がエアガンらしきものを顔の近くに向けて撃たれる動画がネット上に投稿され、物議を醸している。
すぐに投稿者が在籍する東京都内の公立小学校が特定され、教育委員会が「男児は否定するが、外形的にはイジメ」だとして調査している。
顔近くで撃っており、警察が捜査を始める
土の上にうずくまっている男児に、別の男児がエアガンらしいものを持って近付く。周囲からはやされ、男児の顔近くに向けて引き金を引いた。すると、大きな音がして、男児が悲鳴を上げ...。
こんな15秒ほどの動画は、ツイッター上で2019年5月15日にイジメではないかと紹介されると、大きな騒ぎになった。
元々は、スマートフォン向けの動画アプリ「TikTok」にアップされていたものだった。ネット上で炎上すると、投稿者の小学校など個人情報が次々に晒された。動画はその後削除されたが、転載したツイートは17日夕現在、100万回以上も再生されている。
小学校を管轄する教育委員会は17日、J-CASTニュースの取材に対し、この日朝から警察が捜査を始め、学校も調査していることを明らかにした。
教委の教育指導課によると、地面にうずくまっていたのは小学校4年の男子児童。エアガンを撃ったのは、知り合いだという他の小学校の6年生男子児童で、この児童がTikTokに動画を投稿していた。
「被害者」の男児は5月15日の放課後、同じ学校の男子児童3人と公園で遊んでいたところ、エアガンを撃った「加害者」ともう1人の男子児童のグループと会った。
なぜ小学生がエアガンを持っていたのかも調査
被害者のグループの1人が家からエアガンを持ってきており、加害者がこれを借りて、追いかけっこをして遊んでいた被害者が転んだところ、顔の近くの地面に向けてエアガンを撃ったという。スマホで動画を撮影したのは、加害者のグループの1人だった。
エアガンを持ってきた男子児童は、自分のものだと話しているといい、なぜ小学生がエアガンを持っていたのかなどについて教委が調べている。エアガンには、専用のBB弾が入っていたとみられている。
被害者には、ケガはなかった。学校などが聞いたところ、本人は、イジメだとは思っていないと答えた。悲鳴を上げたのもパフォーマンスだったとし、親や学校には報告していなかった。
ただ、被害者が本当のことを言っていない可能性はあり、教育指導課では、「外形的にはイジメだと捉えており、本人が言わされていることはないのかなどを調査している」と話している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)