菅野大乱調も続投、原采配は「懲罰」か 巨人「投壊」危機にファン悲鳴

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   巨人は2019年5月15日、東京ドームで阪神と対戦し、8-13で敗れた。中6日での先発となったエース菅野智之投手(29)が5回3分の2を投げ11安打10失点と大乱調。自己ワーストの4本塁打を浴び今季3敗目を喫した。チームは4連敗ながらもかろうじて首位を死守。3チームが1ゲーム差で巨人を追う展開となり、首位の座が危うくなってきた。

   球界一と言われる菅野の制球力は見る影もなかった。150キロを超える直球は力が感じられず、多彩な変化球にはキレがなかった。1回に糸井嘉男外野手(37)に先制の2ランを許すと、打撃不振のジェフリー・マルテ内野手(27)にはタイムリーツーベースを。2回には連続タイムリーで2点を失い計5失点。2回を終えて球数は「66」を数え、8安打1本塁打と大乱調だった。

   菅野は3回、4回を無失点で切り抜けたものの、5回、福留孝介外野手(42)に真ん中高めに入ったシュートをライトスタンドに運ばれ、この日6点目を「献上」。福留に打たれたのがちょうど100球目で6失点していることから、6回からは継投策をとるかと見られたが、原辰徳監督(60)の采配は続投だった。結果、菅野は6回に4点を失い、5回までの2点差が一気に6点まで広がり、127球を投じるはめとなった。

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原采配に2年前の「懲罰続投」を重ね合わせるG党も...

   エースの不調に関しては、各メディアで野球解説者が「勤続疲労」や「投球フォーム」を要因に挙げているが、ネットでは菅野の不調を心配する声とともに、原采配を疑問視するG党も。原監督は菅野の「責任イニング」を6回とし、菅野が納得のいくまで投げさせるつもりであったことを明かしているが、この指揮官の采配にネットでは怒りにも似た悲鳴が上がっている。

   また、一部G党の中には、2016年に物議をかもした阪神・藤浪晋太郎投手(25)の「懲罰続投」と重ね合わせる者も。16年7月8日に甲子園で行われた対広島戦で、藤浪は3回までに5点を失う乱調だったが、当時の金本知憲監督は「10点取られても(最後まで)投げさせるつもりだった」と、藤浪を降板させず、結果、完投こそしなかったが8回8失点、球数は161球を数えた。

   スポーツ紙などは、金本監督の采配を「懲罰続投」との見出しで大きく報じた。金本監督は試合後に藤浪に対して何度も「責任」という言葉を用いた。エースの自覚を促す意味での続投だったと見られるが、プロの投手としては異例の161球を投げさせたことが物議をかもした。今回の原采配は、菅野の意志を考慮しての続投と見られるが、ネット上の一部G党からは「あれ懲罰続投?」、「菅野を潰すつもりか」など、途中降板させなかった指揮官に怒りの声が。

沢村の1軍昇格報道にもファン苦言

   エースの不振はそのままチーム状態に直結する。今季、6戦負けなしで巨人がカモにしていた阪神にまさかの2連敗。これまでの貯金は、ほぼ阪神からの勝利によるもので、「お得意様」から反撃をくらい首位の座も危うくなってきた。5月に入ってから5勝6敗1分と、勝率5割を切っており、広島、ヤクルト、阪神の3チームが1ゲーム差で巨人を猛追している。

   開幕当初から中継ぎ陣の不安が指摘されていたが、ここにきてエース菅野が不調に陥り、山口俊投手(31)、C.C.メルセデス投手(25)ら先発陣が勝ち星から見放されている。巨人は16日、野上亮磨投手(31)、ホルヘ・マルティネス内野手(26)、立岡宗一郎外野手(28)の出場選手登録を抹消。スポーツ報知WEB版(2019年5月16日)では、この3選手に代わり、17日の中日戦から沢村拓一投手(31)、桜井俊貴投手(25)、アレックス・ゲレーロ外野手(32)が1軍に昇格すると報じている。

   ただ、沢村の1軍昇格に関してはG党から疑問の声が相次いでいる。5月7日発売の一部雑誌が、4月中旬に沢村が飲酒の席でトラブルを起こしたことを報じ、球団もこのトラブルを認めており、道徳的観点からネットでは「沢村を試合に出していいのか」との声をはじめとし、厳しい声がズラリと並ぶ。今季初の4連敗で雲行きが怪しくなってきた原巨人。なりふりを構ってはいられないということなのか。

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