コスプレイベントで、かなり悪質なセクハラ被害にあった――。男性のコスプレイヤーが、そう訴えている。2019年5月13日に、コスプレイヤーの「サーバル様」さん(30代)が、
「初対面の女の人に『胸の筋肉触らせて下さい』って言われて触らせてあげたら触りながら指で探りを入れて乳首を弄ってきた」
と、コスプレイベントで受けた被害をツイッターに投稿し、波紋を呼んでいる。
「一瞬ブチギレそうになりました」
サーバル様さんによれば、事件が起きたのは、5月12日の「Ultra accosta!@池袋サンシャインシティ」というコスプレイベントでのアフターイベントだった。J-CASTニュースは15日、サーバル様さんに当時の詳細について取材した。
筋骨隆々のボディを披露していたサーバル様さんは、女性のコスプレイヤーから「筋肉を触らせてほしい」と言われ、軽くOKしたが、「胸の筋肉を触らせてほしい」と言われたので胸部に力を入れたところ、胸をわしづかみにされた上に指で乳首を触られる被害にあったという。
「一瞬ブチギレそうになりました」と思うも、イベント後の楽しい空気を壊さないようその場は穏便に済ませたが、触ってきたコスプレイヤーの態度にさらに内心穏やかならぬ感情を抱いた。彼女が他のコスプレイヤーに話していた内容が、
「男のレイヤーとか男のカメラマンにセクハラされた」
「ストーカーとかもされた」
「だからコスプレ界で女は気を付けないといけない」
というものだったからだ。自身がセクハラ経験を語っているのにもかかわらず、サーバル様さんへの行為には無自覚な様子に、
「性別の問題ではなく対人なのだからそこは平等に考えてほしいと思いました。よく言われるのが『男だからいいでしょ?』『減るもんじゃないんだから』『女はデリケートだから』という言葉ですが『(男も女も)同じ人だよ』と毎回思っています」
と憤る。イベント自体にも嫌な記憶が残ってしまったそうだ。
記事冒頭の怒り心頭の告発ツイートには、
「女から見ても普通にセクハラ」
「警察に通報してもいい」
など、擁護する意見が圧倒的だ。
悪評による「コスプレへの偏見」を危惧
サーバル様さんによると、コスプレの世界でもほとんどのファンは良識を守って行動しているが、一部のコスプレイヤーが下着や局部を見せる行為に出たり、カメラマンが卑猥なポーズを強要するケースもあるという。
さらに女性の男装、男性の女装も珍しくない世界でもあり、ともすれば不用意にセクハラとみなされる行為が起こりえる。
「気の弱いレイヤーさんはカメラマンからの強要を断りきれず、また付きまとわれても明確な意思表示が出来ない事もよく耳にします。コスプレイベントのみならずスタジオ等を借りての仲間内での撮影やロケに行くといった撮影会でも男女トラブルは後を絶ちません」
と警鐘を鳴らすサーバル様さん。このような事件が起きて悪評が広がれば、コスプレ界隈への偏見が生まれ、楽しんでいる人の肩身も狭くなると危惧する。
女性に対しても男性に対しても、節度を忘れない自浄作用が求められる。