丸山桂里奈の「かみ合わない」会話 それでも「突破力」あるのはナゼ?

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「擬人化」で周囲を翻弄する丸山さん

   丸山さんが操っていた「突破術」は、ほかにもあった。やはり番組後半、醤油差しの話になった際に丸山さんは、「私は醤油差しっていうのは使わないです」と醤油差しを持っていないと明かした。これに対し、さんまさんから「可愛らしい醤油差しをポンと置くだけで、テーブルのオブジェになるやないか」とツッコミが入ると、「でも、醤油はたぶん、そんなのに入れてほしいなんて思ってないと思うんですよ」と謎の返し。結果、さんまさんは「こいつと会話すんのが時間の無駄やわ」とぶん投げ気味の一言で話をまとめざるを得なかった。

   このやり取りで注目されるのが「擬人化」だ。醤油を擬人化することであり得ない前提を作り出し、その奇抜さから、それまでトークの中心だった「醤油差しがあると生活が豊かになる」という主題を無理やりすげ替え、「クーデター」とでも言うべき状況を作り出してトーク自体を回収不能の状態に変えてしまったのだ。なお、この「擬人化」を丸山さんは「さんま御殿」の前回出演時にも使っている。

   2019年2月19日に放送された「さんま御殿」。この日のテーマは「食にこだわりがあるVS食にこだわりがない」というもので、丸山さんは「食にこだわりがある」チームで登場。うどんへの愛を熱く語ったが、開口一番飛び出したのが、「うどんを噛み切る人にイラっとするんですよ」との発言。続けて、「うどんは茹でられる際に死んで、噛む時にも死ぬから、2度も死ぬんですよ」と力説。結論として、できるだけうどんが死なない方法で食べる必要があり、そのためにはうどんを噛み切るわけにはいかないとする論陣を張った。

   ここでもやはり、「うどんが死ぬ」という擬人化が見て取れる。当該シーンは5月14日の放送と同様、やはり、丸山さんが周囲から猛烈なツッコミを受ける展開となったが、それでも、それらのツッコミは「うどんが死ぬ」という主張を続ける丸山さんによって弾かれ、丸山さんが主導権を握ったまま「細長い食品の食べ方」という明後日の方向へ飛んで行き、CM明けには全く別の話題となっていたのだった。

   これら、トークの主導権を握るための「丸山話法」だが、考えてみれば、丸山さんは現役時代、日本代表でフォワードを務めていた。相手を振り払いつつ前へ前へとドリブルで進むというその突破力が、現役後に形を変えて生かされているのかもしれない。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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