神戸新聞旅行社(神戸新聞興産、本社:神戸市中央区)が企画していた、アイスショーの鑑賞バスツアーが「突然、中止になった」とネット上で大きな話題となっている。
J-CASTニュース編集部が2019年5月15日、神戸新聞興産旅行部の広報担当者に取材したところ、中止を認めた。追加出演者の情報を解禁日時より先にホームページ上に掲載し、取引先からチケットの配給を止められたという。その追加出演者は、注目度の高い羽生結弦選手だった。
神戸新聞旅行社が、「解禁」前に公表
問題となっているのは、「ファンタジー・オン・アイス2019」(主催:シーアイシー)の神戸公演ツアーに関する情報。6月7、8、9日に出発し、日帰りで鑑賞バスツアーをする予定だった。ツアーの募集は4月から始まっていた。
ツイッター上で、当該バスツアーに関するサイト掲載情報に対し、「本当なのか?」といった疑問の声が出始めたのは5月10日朝ごろ。当初発表には名前がなかった羽生選手が出演者一覧に入っていたからだ。該当ページのキャプチャー画面を添えた投稿もあった。
ところが、この追加出演者の情報解禁は10日18時だった。同時刻ごろ、「ファンタジー・オン・アイス2019」公式サイトに羽生選手が追加出演者に決まったという情報が掲載された。なぜ、解禁前にバスツアーのサイトに掲載されたとするキャプチャー画面が出回る事態になったのか。
J-CASTニュース編集部が15日に話を聞いた神戸新聞興産旅行部の広報担当者によると、追加出演者の情報を9日14時にホームページに掲載した。ところが、翌(10日)朝ごろに外部から「(追加出演者は)決まっていないのでは」という趣旨の問い合わせがあった。担当者が確認したところ、追加出演者の情報解禁が10日18時との指定があったことから、すぐに削除したという。解禁前の公表は「コンプライアンス違反」のため、「取引先」からチケットの配給を止められ、14日午前にツアーの中止が決まった。その時点で約90人の申し込みがあった。全額返金をし、見舞いとして5000円ほどの商品券を配るという。