社長直轄の仕様管理部を新設したものの...
2014年12月には、防火シャッター雨戸の取り付け方法方の一部が、国が認定した仕様に適合しない疑いがあると発表。2015年10月には、防火ドア・防火サッシでも、不適合施工があったと発表した。さらに2016年10月には、賃貸アパートの小屋根に設置した界壁パネルの一部が、防火や遮音性能が適合していなかったと公表している。こうした問題を受け、社長直轄の仕様管理部を新設し、不適合の未然防止を図ったが、過去のケースを見逃した。
建物の仕様以外の不祥事もある。2019年3月には、中国・大連の関連会社で、合弁先から派遣されている取締役2人と出納担当者一人の計3人が、不正に会社資金を引き出していたと発表、現地の捜査当局に業務上横領の疑いで刑事告訴の手続きを始めた。
2019年4月19日に発表した2019年3月期の連結業績予想は一連の不祥事の影響を織り込んでいるが、それでも売上高は4兆1200億円と2011年3月期に比べ2.4倍に、営業利益は3700億円と4.2倍に拡大する見込み。規模は急拡大したが、企業統治に課題を残す形となった。