宮崎で震度5弱、ネットは「南海トラフ」を心配 専門家に関連性を聞いてみると...

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専門家も同様な見方示すも、スロースリップの現象指摘

   スロースリップの現象に詳しい東北大学の高木涼太助教に5月10日、J-CASTニュースが聞いたところによると、固着域ではない日向灘でも、スロースリップが2年に1回ほどのペースで起きている。そして、スロースリップの発生場所が固着域に向かって移動するのを繰り返していたといい、この移動現象がプレートのひずみを生んで巨大地震につながる可能性があるという。

   今回の地震について、日向灘でのスロースリップに伴って起こったり、地震で逆にスロースリップが始まる横滑りが起きたりしている可能性があるとした。今回の震源の少し北では、3月27日にM5.4の地震が2回発生しており、ここもスロースリップが起きていた付近だった。

   高木助教は、日向灘の北にある豊後(ぶんご)水道でも、6、7年に1回ほどのペースでスロースリップが起こっているともしている。日向灘も豊後水道もともに、スロースリップが活発な地域であるそうだ。

   南海トラフ巨大地震は、今後30年間に70~80%の確率で起きるとされているが、高木助教は、今回の地震との関連について、「この確率には影響しないのではないかと思います」と取材に答えた。つまり、直ちにはつながらないということだ。

   日向灘では、1996年10月19日にM6.6の地震が発生し、その後、同年12月3日にM6.7の地震が起きている。高木助教は、今回の地震がもっと大きな地震の前震であるかどうかは分からないとしながらも、「1996年のときに似ているとすれば、同程度の地震が2か月ぐらいの間隔でも起きる可能性はあると思います」と注意を呼びかけている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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