DeNAが2019年5月8日、ハードオフエコスタジアム新潟で巨人と対戦し、5-8で敗れた。DeNAは4点リードの7回に中継ぎ陣が炎上して大量7点を許しての逆転負け。南場智子オーナー(57)が観戦する中、連敗ストップに臨んだがまさかの大逆転負けで今季2度目の5連敗となった。これで12球団最多の22敗目となり、チームの借金はついに2ケタの「10」に膨れ上がった。
DeNAの現状を象徴するような「投壊」だった。4点リードで迎えた7回に悪夢が待っていた。この回からマウンドに上がった三嶋一輝投手(27)の制球が安定せず、四球で自滅する形でまずは1点を「献上」。2死満塁の場面で三嶋の後を継いだ国吉佑樹投手(27)は、巨人の4番・岡本和真内野手(22)に四球を許して押し出し。続く亀井善行外野手(36)に逆転の3点2塁打を許した。
チーム防御率、打率ともにリーグ最下位
歯止めがかからない「投壊」。ここ4試合は30失点と、打線の援護が及ばないほど相手チームに得点を許している。チーム防御率はセ・リーグ唯一の4点台で最下位となる。156失点はヤクルトと並び最多で、150の四球もリーグ最多だ。打線はここ最近、上向いてきたとはいえ、チーム打率232.はリーグ最下位となっている。
8日の試合前に南場オーナーは、低迷するチームに関してファンに向けて謝罪の言葉を口にした。ただ、連日の敗退に追い打ちをかけるような大逆転負けにファンの声はヒートアップするばかり。ネットでは、ラミレス監督(44)の進退を問うファンの声も見られ、不穏なムードが漂っている。
4月中旬から下旬にかけての10連敗もあって、5月上旬で早くも借金は「10」となった。このままチーム状態が上がらないようであれば、ラミレス監督の進退問題にも発展しかねない。2000年以降、シーズン途中で監督が辞任、解任されるケースをみてみると、6月上旬までに辞任、解任されたケースは7例ある。このなかで最速は、03年のオリックス。シーズンが開幕してわずか20試合を消化した4月23日に石毛宏典氏がチーム低迷の責任を取らされる形で解任された。この時のチーム成績は7勝12敗1分で、リーグ最下位だった。
09年、大矢氏が「無期限休養」に入ったときの借金は?
横浜に関して言えば、横浜ベイスターズ時代の09年に、大矢明彦氏がシーズン序盤の5月18日から無期限の休養に入り、以降は田代富雄氏が監督代行を務めた。大矢氏が休養に入った時のチーム成績は、13勝24敗の借金「11」でリーグ最下位。前年度は5位ヤクルトに19ゲーム差を付けられての最下位に終わり、この流れを断ち切れなかったことで責任を取ったと見られる。昨シーズン4位のラミレス監督とは状況が異なるとはいえ、数字だけを見れば、現在の12勝22敗、借金「10」は09年時とほぼ変わらない。
2000年以降、6月上旬までに監督が辞任、解任されたケースの平均借金は約「13」。Aクラス復帰、そして優勝へ向けてスタートを切った2019年シーズンだが、ここまでチームは結果を出せずにいる。監督4年目の指揮官が正念場を迎えている。