現実的な落としどころは?
インターネットをめぐっていると、イオンに先がけて、PayPayを試験導入しているスーパーがあるとの情報を見つけた。神奈川県を中心に、1都3県に展開する「食生活 ロピア」だ。こちらにも出向くと、柱ごとに張られた「PayPay使えます」のポスターが、すぐ目に入った。
こちらは、店員が差し出す紙片のQRコードを、客のスマートフォンで読み取る形式。客がみずからPayPayアプリに金額を入力し、店員確認の上で支払う。なお、ここではクレジットカードが使えず、現金以外の唯一の決済手段がPayPayだった。イオンは導入直後とあって、まだオペレーションが浸透していない感があったが、ロピアでは慣れている印象を受けた。
客か店員かの違いはあるが、現状ではイオンとロピアのどちらも、金額を手入力する必要がある。そのため現金やクレカ決済より時間がかかり、小心者の筆者は「後ろのお客さんに申し訳ないな」と思うほどだった。加えて、入力ミスによる時間のロスも考えなくてはいけない。居酒屋であればまだしも、客が次から次へと流れるスーパーマーケットでは、必ずしも「最適解」とは言えない気がする。
一方で、レジと連携できるリーダーを導入するのは、主にコスト面でハードルが高い。「QRコードも使えるレジ」から一歩踏み込んで、台数を絞ってでも、高速道路の料金所のような「QRコード優先レーン」とするあたりが、現実的な落としどころなのかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)