「羽田空港アクセス線」は令和10年に開業?
臨海部に加えて、注目されているのが、空港アクセスだ。答申では、都営浅草線を迂回して、羽田と成田をつなぐ、押上~新東京~泉岳寺の「都心直結線」、羽田と東京貨物ターミナル(品川区)付近を結び、そこから東海道線(田町)、りんかい線(大井町、東京テレポート)へ分岐する「羽田空港アクセス線」、東急多摩川線の矢口渡から、蒲田、京急蒲田を経て、京急空港線の大鳥居(いずれも大田区)へ向かう「新空港線」(通称:蒲蒲線)が採択されて、「アクセス線」「新空港線」に関しては、都の優先する6路線に含まれている。
このうち「羽田空港アクセス線」は、JR東日本が19年2月、建設に向けた環境影響評価(アセスメント)に着手すると発表。アセスメントに3年、建設に7年かかるとみられ、その通りに進めば2029年、令和で言えば10年ごろの開業となる。
「新空港線」については、蒲田~京急蒲田の約800メートルと短距離ながら、大きな効果が得られると、地元の大田区が導入に積極的だ。一方で、東急と京急で線路の幅が違うことなどもあり、東急各線やそこに乗り入れている東京メトロ副都心線などと、京急空港線を相互直通運転させるには課題が多い。そのため、区の構想では、途中駅で乗り換える案になっている。
平成の31年間でも、首都圏の交通網は大きく変化した。地下鉄でいえば、南北線、副都心線、都営大江戸線(当初は12号線)が開業。空港アクセスでも、駅の移設やスピードアップが繰り返され、よりスムーズに空の旅を楽しめるようになった。さて、令和の世には、どんな変化が起こるのだろう。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)