「令和」の首都圏交通網はこう変わる 開業・延伸が予定される注目路線たち

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銀座と臨海副都心を結ぶ地下鉄構想

   実際に着工はしていないが、今後整備が進められそうな交通網を知る上で、参考になる資料がある。国土交通省の交通政策審議会が16年7月に出した答申「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」には、30年ごろを念頭に置いた24のプロジェクトが挙げられている。その中には、自治体や鉄道会社が、設置に積極的なものもある。

   東京都の小池百合子知事が19年4月5日の会見で触れたのは、「都心部・臨海地域地下鉄構想の新設及び同構想と常磐新線延伸の一体整備」の一部。この構想は、つくばエクスプレス(常磐新線、現在は秋葉原止まり)を東京駅まで延伸し、その先に銀座経由で臨海副都心へ向かう地下鉄を整備するものだ。このうち、東京~銀座~臨海部の地下鉄については、会見前日に読売新聞が「今後10~20年後をめどに整備する方針を決めた」と報じていた。報道陣から問われた小池知事は、整備方針は固まっていないと否定する一方、その重要性は認識していると話した。

   同じ都知事会見では、「東京8号線」の延伸についても話が出た。8号線とは、東京メトロ有楽町線を指し、答申では豊洲から分岐して、住吉まで北上するルートが示されている。東京都は、答申に含まれる構想のうち、6路線を優先して検討しているが、その中でも注力しているとされるのが、この8号線だ。

   沿線となる江東区の特設ページによると、19年3月28日の区議会委員会で、東京都が区に対して、同路線は「東京メトロによる整備、運行が合理的」との考えを伝える中で、6路線の中で「一番力を入れて取り組んで」いると発言。知事会見では、「東西線の混雑緩和」と「臨海地域発展に寄与」などを理由に重要な路線としつつ、優先的な整備には「幾つか整理をすべきことがございます」と答えるにとどめた。

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