WTO敗訴で朝日・産経の「場外乱闘」も 予想外れで慌てて大騒ぎ

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政府の説明に「乖離」指摘した朝日

   思いもしない敗北を受け、政府は「抗弁」に躍起となった。菅義偉官房長官は12日の記者会見で、第二審が日本産水産物の安全性に触れていないことから「日本産食品は科学的に安全であり、韓国の安全基準を十分クリアするとの一審の事実認定は維持されている」として、「敗訴したとの指摘は当たらない」と強調。吉川貴盛農相も「日本の食品の安全性を否定したものではない」と述べている。

   「場外乱闘」となったのはここからだ。こうした説明に対し、朝日新聞が疑問を呈したのである。23日朝刊1面左肩で、「政府説明、WTO判断と乖離」との記事を掲載し、「日本政府が第一審の判断を根拠に説明している『日本産食品の科学的安全性は認められた』との記載が第一審の判決文にあたる報告書にないことがわかった」などとして、「韓国の安全基準を十分クリアする」という説明についても、「明らかに判決の解釈を誤っている」などの識者のコメントも掲載した。

   この記事に対し菅長官は23日午前の記者会見で、「日本産の食品中の放射性セシウムの濃度が、日本および韓国の基準値を下回ることを第一審は認めている。上級委員会はこの事実認定を取り消していない。これを簡潔にお伝えしたということだ」と説明。河野太郎外相、吉川農相も会見で同様の説明をした。

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