2019年4月28日に横浜市内で行われた指原莉乃さん(26)の卒業コンサートでは、HKT48の全メンバー58人を含む75人が出演したが、それでも指原さんにとって「本当は、ここにいてほしかった3人」がいた。
2年半にわたって日韓合同ユニットIZ*ONE(アイズワン)の活動に専念している宮脇咲良さん(21)、矢吹奈子さん(17)と、17年末から休養を続けている「はるっぴ」こと兒玉遥さん(22)だ。宮脇さん、矢吹さんはステージの画面上での「共演」となったが、兒玉さんはそれもかなわなかった。それでも指原さんは公演中、あらゆる場面で3人に思いを寄せた。
涙をこぼす2人を抱きしめて...
最初に不在メンバーへの思いがあふれたのが、中盤の「2018年の橋」。
兒玉さんが休養する直前の17年12月に発売されたHKTのファーストアルバム「092」(17年12月発売)に収録されている楽曲で、指原さん、1期生の宮脇さん、兒玉さん、2期生の朝長美桜(ともなが・みお)さん(20)、田島芽瑠(たしま・める)さん(19)が担当している。18年5月に福岡市内で行われたコンサートでは兒玉さん以外の4人で披露。背景の画面には兒玉さんが大きく映し出され、指原さんや宮脇さんは大粒の涙を流した。
今回のコンサートでは、さらに少ない3人に。指原さんは涙をこぼす2人を次々に抱きしめ、
「はるっぴと咲良に、届きますようにー!」
と声をあげた。次の楽曲「夕陽を見ているか?」では、宮脇さんが画面に登場して
「さっしーの意志を引き継いでいきたいと思います。大好きです」
と決意を表明。乃木坂46の代表曲のひとつ「君の名は希望」では、途中から指原さんの声に矢吹さんの声が重ねられ、「共演」した。
3人の立ち位置をスポットライトで照らす
アンコール直前の本編最後の楽曲「今 君を想う」では、曲紹介で「本当は、ここにいてほしかった3人への気持ちも込めて歌いたいと思います」。ステージは3か所がスポットライトで照らされた。間奏部分では、指原さんがマイクを口から話して何かを語りかける場面もあった。その内容は明らかではないものの、3人へのメッセージだと受け止める人が多い。
今回のコンサートでは、指原さんがHKT48の新公演「いま、月は満ちる」を書き下ろすことも発表された。終演後、記者団にタイトルに込められた意図を聞かれた指原さんは、自らの卒業や、グループを離れている3人の名前を挙げながら、
「パワーダウンしたと思われないように、『今、これだけ月が満ちているんだよ』と思ってもらえるように」
と話した。
「はるっぴと一緒に立てた気がしてなんかうれしかったな」
宮脇さんや兒玉さんと同じ1期生としてHKTに入り、14年にAKB48に移籍した中西智代梨さん(23)もコンサートに出演。インスタグラムに衣装の写真つきで
「HKTしか着れない衣装着ました」
「はるっぴの着たよ。はるっぴと一緒に立てた気がしてなんかうれしかったな」
と投稿した。
兒玉さんが戻ってくる場所を空けて待っているのはHKTのメンバーだけではない。兒玉さんと渕上舞さん(22)のレギュラー番組「HKT48のももち浜女学院」(RKBラジオ)では、毎週のように「今週もはるっぴはお休みです」と断った上でゲストが登場する構成が続いている。
指原さんは5月28日に福岡市内で「指原莉乃11年ありがとう!大感謝祭」を開く。この場に3人が姿を見せるかも焦点になりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)