正体不明の「予言」を見つけるまで
記者がこの「予言」を知ったのは、あるまとめサイトを通じてだった。
「【聖徳太子の恐るべき予言】2019年4月30日に『クハンダ』の来襲で東京が八つ裂きに!?」
4月初頭、スマホブラウザの「おすすめ記事」として表示されたのは、こんなおどろおどろしい見出しである。天皇の代替わりの「空白」を狙って、恐るべき怪物「クハンダ」が襲来する――まるで怪獣映画のような筋書きだ。
だが、YouTubeなどで検索すると、同様の内容を扱った動画が、複数ヒットした。中には1万回以上再生されているものもある。
「【衝撃】2019年4月30日に日本滅亡!」
「聖徳太子が予言していた日本滅亡は2019年4月30日...新元号と天皇譲位でクハンダ襲来!?」
「南海トラフ巨大地震が、4月30日にくるぞ!」
SNSでも、主にこうした動画が起点となって、噂が拡散されている。「出所を検証してみよう」、そんな軽い気持ちで調べ始めた。