2019年4月21日に高田馬場で開催されたeスポーツトレンドセミナーに、eスポーツ業界アナリストの但木一真氏が登壇。会場を埋め尽くした若者たちに向けて、eスポーツの世界で働くために必要なスキルなどについて語った。
eスポーツ業界で働くなら英語が重要
日本最大級のeスポーツコミュニティ「Esportsの会」の一人でもある但木氏の元には、連日のように「eスポーツ業界で働くためにはどんな勉強をすればいいんですか? 必要なスキルは何ですか?」とTwitterなどを通じて連絡があるそうで、これに対し但木氏は「3割がゲームへの愛と理解。残り7割は事務処理や営業用のパワーポイント作成などの普通のビジネススキル」であると語った。
中でも特に但木氏が力説したのは英語の重要性。「今の日本のeスポーツ業界はようやく土台が整ったところなので、既に20年30年前から運営をしている海外に学んだ方がいい。つまりこれからは海外の情報を仕入れたり海外の企業と取引をすることが重要です」と、英語でやり取りをする能力がeスポーツ業界で重宝されると語った。
さらに但木氏は「日本のゲームメディアが早朝に海外の情報を入手しても、出社してから翻訳し、社内で確認や校正をしてから出すので早くても昼になる。私の場合は朝に記事を読んだら10分後にはツイートに流しています。それくらいeスポーツ業界は英語が重要です」と、自身も英語を活用してeスポーツ情報の拡散に務めていると解説した。
eスポーツ業界は自分で動き出さないと届かない
但木氏によると、eスポーツ業界はネットワークが小さいので外にいる人間からは見えづらく、中々手が届かない状況であるとのこと。それでも高校生がeスポーツのサービスを開発したり、ライターとして活躍したりしている例を挙げ、自分で動き出すことの重要性を指摘。
「自分で動きださないとeスポーツの世界には手が届かないと思う。本当に興味がある人は、僕のTwitterにアイデアをダイレクトメールで送ってください」と、神妙に聞き入る聴衆たちに語りかけていた。
(eスポーツライター 早川清一朗)