脳科学者の茂木健一郎氏(56)が、"美人銭湯絵師"として知られるモデルの勝海麻衣氏(24)の盗作騒動に触れ、「世間の方にもかなり責任というか問題がある」との見解を示した。
勝海氏は2019年4月26日、事務所の公式サイトに謝罪文を掲載し、「(他人の)作品の構図をそのままに無断使用して制作を行った」と疑惑を認めた。
「不見識で軽率な配慮に欠ける行為であった」とお詫び
騒動の発端は、勝海氏が出演した3月24日のイベントだ。大きなパネルにカラフルな虎の絵を描いてみせたが、ネット上でイラストレーターが12年に描いた絵と酷似しているとの指摘が出た。
勝海氏は3月29日、ツイッターで「ご迷惑をおかけした」と謝罪したが、盗作の有無には言及せず。その後も盗作疑惑をいくつも指摘される事態になり、ネット上では批判が止まなかった。
4月26日に、勝海氏は再度謝罪文を出した。先のイラストレーターの作品を「無断使用」したと認め、「不見識で軽率な配慮に欠ける行為であった」とお詫び。
所属事務所代表のコメントも掲載され、「まずは一人の人間として、社会人としての常識は当然のことながら、法律に関しても勉強をし直させ、一から修行させて参りたいと思っております」と今後も支援していくとした。
茂木氏「『若い美人』を評価するという思い込み」
茂木健一郎氏は27日にツイッターで、今回の騒動は、「『若い美人の銭湯絵師見習い』をつくり出す過程で無理や齟齬がうまれたというケースのように私には思える」 と持論を展開した。
「『若くて美人の』銭湯絵師見習いが世の中で『売れる』というのは、ご本人の意図もあるけれども、世間の方にもかなり責任というか問題があると思う。つまり世の中は自分が求めているものをつくりだそうとする。ときには、存在しないのならば無理やり存在させようとさえする」
と、勝海氏への世間の過剰な期待があったとし、さらに「東京オリンピックをひかえ、『クールジャパン』的な文脈のなにかが求められていて、しかも世間は『若い美人』を評価するという思い込みがあって、『大人たち』の思惑も絡み合って」無理や齟齬(そご)が生まれたと推測した。