大相撲の元関脇・黒姫山(本名・田中秀男さん)が2019年4月25日に死去したことが26日、分かった。70歳だった。
現役中はぶちかましの強烈さから、蒸気機関車になぞらえた「デゴイチ」の愛称で人気を集めた。引退後は武隈親方を襲名。解説者としても活躍した。
好角家「現役の頃を覚えているだけに大変残念です」
長男で元幕下力士の羽黒洋大典(はぐろなだ・だいすけ、本名・田中大介)さん(44)が26日、ツイッターで黒姫山関の訃報を伝えた。死因は肺炎という。「昨年3月に脳梗塞で倒れ、1度は回復の兆しを見せてリハビリに励んでおりましただけに残念です」と伝え、「生前は大変お世話になりありがとうございました」と感謝の言葉をつづった。
黒姫山関は新潟県出身。立浪部屋に所属し1960年代末~80年代に活躍した。幕内在位は通算72場所で、三賞を8回受賞した。立ち合いから繰り出すぶちかましの強烈さから、蒸気機関車の代名詞である「デゴイチ」と呼ばれ、横綱・北の湖や横綱・輪島から金星も獲得している。
引退後は年寄・錦島、山響などを経て88年に武隈を襲名。立浪部屋から、99年に力士だった息子2人を連れて分家独立し、武隈部屋を創設した。所属力士がいなくなった04年に部屋を閉鎖し、友綱部屋に移った。
また、NHKラジオの大相撲中継で解説者としても長く出演していた。18年5月には孫の田中山虎之介(境川部屋)が新弟子検査に合格し、注目を集めた。
訃報を受けツイッター上では、
「また、昭和の名力士が逝ってしまった......涙......」
「現役の頃を覚えているだけに大変残念です。 謹んでお悔やみ申し上げます」
「ネットで現役時代のご活躍を 拝見しておりました。 お父様のご冥福をお祈り致します」
といった声があがった。