広島市の原爆資料館本館が2019年4月25日、リニューアルオープンした。原爆の非人道性や被害の凄惨さを伝えていくため、被爆死した犠牲者の遺品など、計538点を展示する。
1955年に開館した本館は、老朽化に伴い2017年から閉館。耐震化などの改修工事が行われ、28年ぶりに展示の内容や方法が変更された。
テーマは「被爆の実相」。これまでの展示とは「コンセプトは変わらず、伝え方の切り口が違う」と本館所属の学芸員は答えた。
「前回までは原爆の熱線や放射線の威力を示す資料を配置していたが、当事者は受けた熱線や放射線の区別はできない。その時に受けた痛みや今もなお続く原爆の被害を今回の展示の中で伝えている」