東京・池袋で母子2人が亡くなった自動車暴走事故後に、運転手と同じ名前の人物が理事長だと記載されている団体の公式サイトが見えない状態となり、ネットで注目を集めている。
事故を起こした当人なのか、同姓同名の別人なのか。なぜサイトを見えない状態にしたのか。J-CASTニュース編集部がこの団体の役員に話を聞いたところ、運転手と理事長(当人が辞職を申し出ている)は同一人物だと認めた。
サイトは25日時点で非公開
事故は2019年4月19日に発生した。運転手は飯塚幸三・旧通産省工業技術院元院長(87歳=事故時点)で、事故後はけがのため入院しており、25日昼現在、逮捕はされていない。逮捕されていないのは元高級官僚だったゆえの特別扱いではないか、といったニュアンスの「上級国民」といったネットスラングがツイッターなどに飛び交い、注目を集めている。
こうした関心の高まりを加速させた要因に、飯塚・元院長が出席した贈呈式の写真が含まれるサイトページを見えない状態にした団体が出たことなどがある。その経緯はJ-CASTニュースが「池袋暴走で『上級国民の隠蔽工作』説も~(略)」(4月24日配信)の記事で伝えた。
この他にも、「理事長」欄に元院長と同じ「飯塚幸三」と名前が記載されている団体の公式サイトが事故後に見えない状態になったことも注目された。「一般社団法人 日本淘道会」(東京都文京区)だ。J-CASTニュースが24日から25日午前に事務局に何度も電話をしたが、誰も出ない状態が続いた。
そんな中、25日午後に日本淘道会の役員の男性に接触することができた。この役員によると、理事長と池袋事故の運転手は同じ人物。そのうえで、
「事故で亡くなったお2人のご冥福をお祈りしております。また、怪我をされた方々にもお見舞いを心から申し上げます」
と話した。事故後に本人から理事長辞任の申し出があり、近く理事会を開いて正式に辞任を決定する予定となっている。記憶によれば、理事長になってから5年程度以上になる。