経産省「勲章受賞者」が閲覧できないが...
旧通商産業省(現・経済産業省)工業技術院院長だった飯塚氏だが、15年秋の叙勲では経産省の推薦で「瑞宝重光章(瑞重)」を受賞し、同省も15年11月3日付で公式サイトに「勲章受賞者名簿(経産省推薦分)」のニュースリリースを出していた。
だが24日現在、同リリースはネット検索ではヒットするものの、開こうとすると「存在しません」の表示が出るため、ネット上では「経産省の叙勲pdfは真っ先に消された」などとやはり怪しむ声があがっていた。
ところが、経産省広報課の担当者は取材に対し、「発表から3年が経過したニュースリリースは順次掲載を終了しています」と説明する。同省のリリースをまとめたサイト上でも「過去3年度分を掲載しています」との注意書きがある。担当者によれば、
「国会図書館の『WARP(ワープ)』というデータベースシステムで、過去リリースの保存業務を行っています。そこで過去の叙勲受章者名簿のリリースをご覧になることができます」
とのことだ。実際にWARPで探すと、15年秋の勲章受章者(経産省推薦分)のページが閲覧でき、瑞重を受賞した飯塚氏の名前が載った名簿も確認できる。
経産省サイトでの掲載を終えたのは池袋の事故前だという。つまり、閲覧できなくなったのは通常業務の一環だったということになる。
関係団体だとネット上で指摘されているものが他にもある。都内に本部を置くある団体のウェブサイトのキャッシュを見ると、役員が書かれたページに「理事長」として「飯塚幸三」の名前が記載されていた。それが24日現在は「存在しません」などと表示され、閲覧できない状態となっている。ただ経歴などが確認できず、池袋の事故の飯塚氏とは同姓同名の別人の可能性も否定できない。J-CASTニュースは24日、事実確認のため、この団体に電話取材を試みたが、複数回連絡しても誰も出なかった。