原子力規制委員会は2019年4月24日の定例会合で、原子力発電所に設置が義務付けられているテロ対策施設が期限内に完成しない場合、原発の運転停止を命じることを決めた。各メディアが報じている。期限の延長は認めず、これまでに再稼働した九州電力と関西電力、四国電力の原発9基は、間に合わなければ、2020年以降に順次、運転停止することになる。
テロ対策施設は「特定重大事故等対処施設」と呼ばれ、福島第一原発事故後にできた原発の安全性に関する新規制基準で設置を義務付けられた。当初は2013年の施行から5年以内に設置しなければならないとされていたが、2015年に設置期限を本体施設工事の認可後5年以内に変更した。
九州電力と関西電力、四国電力の3社は17日、施設の設置が最大3年遅れると説明し、原子力規制委員会に期限の延長を要求していた。
なお九州電力川内原子力発電所1号機は、設置期限が2020年3月までと1年を切っており稼働が停止される恐れがある。