潮田CEO「電撃辞任表明」で新たなラウンドへ 経営者バトル、次のヤマ場はどこだ

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   創業家出身の会長と、「プロ経営者」の対立――住宅設備大手のLIXIL(リクシル)グループのかじ取りをめぐる攻防は、ここにきて新たな局面を迎えた。

   辞任を宣言してもなお、対立する瀬戸欣哉・前CEOへの批判を続ける潮田洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)。これに反論する瀬戸氏。異例のお家騒動は、まだ出口が見えそうにない。

  • LIXILの内部紛争、次の展開は…(Rs1421さん撮影、Wikimedia Commonsより)
    LIXILの内部紛争、次の展開は…(Rs1421さん撮影、Wikimedia Commonsより)
  • LIXILの内部紛争、次の展開は…(Rs1421さん撮影、Wikimedia Commonsより)

解任回避狙い?物議も

   事態が動いたのは、2019年4月18日。東京都内で記者会見した潮田洋一郎会長兼CEOが、5月20日開催予定の取締役会で取締役を辞任し、6月の定時株主総会後に会長兼CEOも退任すると表明したのだ。

   潮田氏は昨秋、前CEOだった「プロ経営者」の瀬戸欣哉氏を退任させ、自らCEOに就く人事を主導したが、海外の機関投資家らが「手続きに疑問がある」などと批判し、臨時株主総会で潮田氏を解任するよう求めていた。潮田氏の突然の辞任は、解任を回避するためと見られ、物議を醸している。

   潮田氏が取締役と会長兼CEOの辞任を表明したのは、イタリアに本社を置く子会社が巨額の損失を出し、業績予想を下方修正したのが表向きの理由だ。潮田氏は記者会見で「巨額損失の責任は社長兼CEOだった瀬戸氏にあるが、瀬戸氏を任命した私にも責任がある」と、辞任の理由を述べた。

   海外の機関投資家らは潮田氏のほか、社外取締役から社長兼最高執行責任者(COO)に就任した山梨広一氏についても、臨時株主総会を開き、解任するよう求めている。この日の記者会見では、山梨氏も6月の定時株主総会で取締役を退任すると発表した。潮田氏と山梨氏は、前CEOの瀬戸氏の退任と自らのCEO、COO就任を決めた指名委員会の委員だったため、投資家から「お手盛り人事」の批判を浴びていた。

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