池袋暴走「逮捕されない」本当の理由とは 弁護士が指摘する「あえてしない」可能性

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   東京・池袋の道路を乗用車で暴走し死傷者が出た事故で、運転手の飯塚幸三氏(87)が「逮捕されない」ことへの疑問がインターネット上で絶えない。

   事故翌々日には神戸市営バスが歩行者をはね、死傷者を出す事故が発生したが、運転手の市職員・大野二巳雄(ふみお)容疑者(64)が「現行犯逮捕」された。近接した時期に起きた両事故だが、このように逮捕をめぐる対応が異なったのはなぜなのか。弁護士に詳しく見解を聞いた。

  • 東京・池袋で起きた事故の現場。暴走し大破した乗用車(右)と、衝突され横転したゴミ収集車(左)(一部加工、ユーザー提供)
    東京・池袋で起きた事故の現場。暴走し大破した乗用車(右)と、衝突され横転したゴミ収集車(左)(一部加工、ユーザー提供)
  • 東京・池袋で起きた事故の現場。暴走し大破した乗用車(右)と、衝突され横転したゴミ収集車(左)(一部加工、ユーザー提供)

「上級国民だから...」の憶測広げる結果に

   事故は東京都豊島区東池袋の路上で2019年4月19日に発生。横断歩道を渡ろうとした母子の2人が死亡し、運転していた飯塚氏と同乗していた妻を含む8人が重軽傷を負った。報道によると、運転手の飯塚氏は「大けがをして入院」(NHK)したため、警視庁は回復を待ち、自動運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で任意で事情を聞く。つまり現行犯では逮捕されなかった。

   一方、21日には神戸市営バスが横断歩道上の歩行者を次々とはね、2人が死亡、6人が重軽傷を負ったが、池袋の事故と異なるのは運転手の大野容疑者が「現行犯逮捕」された点だ。容疑は同じ自動車運転処罰法違反(過失致死)。立て続けに起きた2つの事故はツイッター上で、「神戸市バスの事故と状況はあまり変わらないように思うけど、なんで逮捕されなかったの? なんか不自然だ」「同じような事故なのに何故対応が違うのか?」と逮捕の判断をめぐって疑問があがった。池袋の事故の運転手がけがで入院しているという事情を踏まえても「納得いかない」とする声があがっている。

   飯塚氏は旧通商産業省工業技術院院長をはじめ、各種団体・企業の重役を歴任したいわゆる「エリート」。そのため、「似たような事しといて上級国民なら逮捕されないんだ」「池袋の上級国民は逮捕されずに、神戸市バスの運転手はしっかり逮捕される」などと、一般市民より身分が高い意のネットスラング「上級国民」を用いて、不確かな根拠で揶揄するユーザーも続出。情報が錯綜している。

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