広島は2019年4月21日、マツダスタジアムでDeNAと対戦し、7-4で勝利した。1回、先頭・田中広輔内野手(29)が中前で出塁すると、3番・野間峻祥外野手(26)から4連続安打と押し出しで4点を先制。2回までに6点の援護を受けた先発クリス・ジョンソン(34)は、5回1失点の投球で今季初勝利を挙げ、チームは今季初の4連勝を飾り最下位を脱出した。
20日の第2戦に続いて序盤での猛攻で試合を決めた。DeNAは中継ぎの国吉佑樹投手(27)を先発のマウンドに送る「オープナー」制で広島打線の目先を変えようと試みるも、上り調子の鯉打線には通用しなかった。打線は2試合連続の2ケタ安打をマークし、期待の左腕にようやく初白星。復調の兆しを見せる王者だが、昨年までヤクルトのコーチを務めていた野球解説者の野口寿浩氏(47)はどう見るか。J-CASTニュース編集部が聞いた。
「ここぞという時の集中打はすごいものが...」
野口氏は「17日の巨人戦で劇的な勝ち方をしたことで波に乗った感じですね。打線は完全に乗ってきています。去年、ヤクルトのコーチとして色々と対策をしてきましたが、広島打線のここぞという時の集中打はすごいものがありました。1イニングに4点以上、得点する場面が見られるようになりましたし、完調に近いでしょう」と指摘する。
また、野口氏はジョンソンの初勝利が、チームの投手陣に与える影響は大きいという。ジョンソンは今季、3試合に先発して勝ち星はなし。この日は初の中4日でのマウンドで、苦手とするDeNA相手に5回1失点で投げ切った。昨シーズン11勝の左腕は今季、3年契約の最終年となるが、春季キャンプ前に2020年の1年契約を勝ち取り、球団からの期待も大きい。
ローテーションの柱となるべくジョンソンの初勝利に野口氏は「1つ勝ったことで自分の中のモヤモヤが取れる。これで精神的にもだいぶ楽になったと思います。外国人選手は割り切りが上手なので、これから乗ってくるでしょう。ジョンソンの活躍につられて、九里(亜蓮)投手や岡田(明丈)投手も引っ張れていくと思いますので、投手陣も上向いていくでしょう」と、ジョンソンの1勝が投手陣にもたらす効果を指摘した。