丸ポーズ論争がMLBだと「そもそも起こり得ない」理由

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   前出の関係者によると、MLBには本塁打を放った打者は投手を刺激してはいけないという「暗黙の了解」がある。例えば、MLBには本塁打を放った際の正しいベースランの方法があるという。ベースを一周する際には視線を下げ、淡々とランニングすること。もちろんランニング中のガッツポーズは絶対にNGで、にやついた表情さえ投手への侮辱ととらえかねない。

   打席においても同じく「暗黙の了解」がある。今シーズンのMLBで、これを破る行為があった。19年4月7日(日本時間8日)、パイレーツVSレッズ戦のことだ。2回にレッズのデレク・ディートリッヒ内野手(29)が本塁打を放った際に、数秒間、打席にとどまり打球が場外に消えるのを見届けた。相手投手はこの行為を「侮辱」を受け取り、4回のディートリッヒの打席で「報復」を。149キロの直球をディートリッヒの背面に投げ、次の瞬間、両軍乱れての大乱闘が勃発した。

   前出の関係者は「アメリカではホームランを打った後に日本のようにベンチで感情を爆発させるのはリトルリーグくらい。メジャーでは侮辱行為があった場合、自身が報復を受けるのではなく、次の打者が報復を受けるケースもあり、チームメイトに迷惑がかかってしまうのでホームランを打った選手は謙虚な姿勢を心がけます。レアードは日本でベースラン中にスシポーズをやりますが、あれをメジャーでやったら大変なことになりますよ」と話した。

   巨人ファンにとっては大いに盛り上がる「丸ポーズ」。一方、古巣広島ファンはやりきれない思いがあるかもしれない。

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