「旅行予約サイト」独特の商慣習 公取立ち入りの背景にあるものは

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自社サイトで割安プランを出したくても...

   旅行業界は、航空券やホテルなどを組み合わせたパッケージ商品を旅行代理店の窓口で販売する従来のビジネスモデルから、ネット販売のOTAへの移行が進んでおり、JTBなど国内大手も自社サイトで旅行商品のネット販売を強化している。約4割のネット販売は今後も増え続け、旅行代理店の窓口販売を凌駕するのは確実とみられる。

   公取委が今回、楽天など3社に立ち入り検査に入ったのは、プラットフォーマーの独占が進めば、旅行サービス分野の競争がゆがめられる可能性があるからだ。一例を挙げるなら、個人経営のホテルや旅館が、自社のサイトで割安なプランを提示して誘客したくても、これらの旅行予約サイトに掲載している場合は、契約サイトを下回る価格では提供できないという慣行がこれまであったという。独禁法はこれらの取引を「拘束条件付き取引」に当たるとして禁じている。

   今回の立ち入りを受け、楽天は「当社は法令順守の徹底と企業の社会的責任に基づいた事業運営を行なってきたが、今回、立ち入り検査を受けた事実を厳粛に受け止め、公正取引委員会の検査に全面的に協力する」とのコメントを発表した。今後の公取委の検査の行方が注目される。

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