日本相撲協会(=以下、協会)が、令和元年初日となる2019年5月1日に、両国国技館(東京都墨田区)で、関取衆約70人による人文字で「令和」の文字を作ることを発表した。
記者も長年、相撲担当をしてきた。しかし、関取衆70人となると...。土俵上には入りきれない。一方、両国国技館は、プロレス他のイベントでも使用されるため、使わない時の土俵は、エレベーター式で下に降りるようになっている。
両国国技館のどこでやるの?
あれだけの巨漢ぞろいで「人文字」を作るなら、相当なスペースが必要だ。そこで、土俵を下げた状態で関取衆を並べるの? と、J-CASTニュースが協会に聞くと、4月18日の時点で、
「実施場所は、まだ検討中です。当日の天候等も考えていますので」
との回答。晴天であれば、国技館の正門広場で行うことも検討中だという。
因みに同企画は、
「4月初旬、協会広報部の発案によって決定いたしました」
とのことだ。また、関係者によると「こういったイベントは初めて」だという。天皇皇后両陛下の「生前退位」が決まり、「令和」への祝賀の意を表して...という理由で、企画したそうだ。
この他「令和元年」のイベントは? と聞くと、
「企画等は、決定次第、日本相撲協会ホームページにて、掲載予定です」
ということだった。
「やや、演出色が強すぎかもしれません」
一方、好角家として知られる漫画家・やくみつる氏は、J-CASTニュースの取材に対し、
「令和スタートのセレモニー、皇室の後ろ盾あってこその相撲界ですので、関連性は感じます」
とコメントした。しかし、
「それ以前に直感的に感じたのは、いかにも(横綱)白鵬の喜びそうなセレモニーであるということ。『人文字』という手法は、やや、演出色が強すぎかもしれませんね。白鵬の自己演出(万歳三唱、三本締め)を戒めた直後であることを思うと、やはり『やらずもがな』というところでしょうか。あくまで、厳粛性を担保していただかないと」
と、苦言を呈している。