巨人、最下位広島に「逆転負け」 クック乱調で「なぜ小林を使わなかったのか」

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   守護神ライアン・クック投手(31)の大乱調で巨人が逆転負けを喫した。巨人は2019年4月17日、リブワーク藤崎台球場で広島と対戦し、4-5で敗戦。9回2点リードの場面でマウンドに上がったクックは、打者7人に対して4安打3失点と乱れ、来日6試合目の登板で初めて救援に失敗。痛恨の逆転負けとなった。

   9回、先頭・野間峻祥外野手(26)に初球の151キロ直球を左前に運ばれ、続く安部友裕内野手(29)にも安打を許し、いきなり無死1、3塁のピンチを迎えた。西川龍馬内野手(24)を1ゴロに打ち取ったが、併殺崩れの間に1点を失った。打順が上位に回ると、クックの制球がさらに乱れ、2死から菊池涼介内野手(29)、石原慶幸捕手(39)に連続安打を許して試合をひっくり返された。

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原采配に疑問の声も

   クックは3月30日の広島戦で来日初のマウンドに上がり、最終9回を3人できっちり抑え初セーブをマーク。4月17日の試合まで失点0で4セーブを記録しており、巨人の新守護神として「勝利の方程式」に組み込まれていた。ここまで順調にセーブを積み重ねてきた守護神の突然の大乱調。他球団の関係者は、「なぜ小林を使わなかったのか」と、原辰徳監督(60)の采配に首をかしげる。

   ここまでクックが登板した5試合すべてを小林誠司捕手(29)が受けてきた。たとえ炭谷銀仁朗捕手(31)が先発のマスクをかぶったゲームでも、クックがリリーフのマウンドに上がったケースは必ず小林がマスクをかぶってきた。公式戦で初めてバッテリーを組んだクック-炭谷だが、互いの呼吸が合っていないような場面が何度もみられ、ちぐはぐさは否めなかった。

   象徴的だったのは、同点打、逆転打を許したシーンだ。1点差に迫られた2死1塁の場面で、菊池に投じた3球目が真ん中に構えた炭谷のミットから大きく外れワイルドピッチに。続く4球目、炭谷はやや外角に構えたものの、球はあわや死球のインサイド高めへ。極めつけは、決勝打を許した石原の打席。ノーツ―から炭谷は1球外すつもりで中腰に構えて高めのつり玉を要求。しかしクックが投じた球は真ん中高めに甘く入り、中前に運ばれた。

「小林とは息が合っていたように見えた...」

   前出の関係者は「クックはクイックに難が見られ、ランナーを背負うと盗塁を意識しすぎてリズムを崩すことがある。炭谷も決して肩が弱いキャッチャーではないが、より肩の強い小林ならば安心して投げられる。開幕からここまで小林とは息が合っていたように見えたし、あの場面でなぜ小林を使わなかったのか。理解に苦しみますね」と原采配に疑問を投げかける。

   原監督は開幕前に捕手に関して、しばらくはひとりに固定せずに起用する方針を示唆していた。さらに、投手に捕手を「指名」させないことも明言しており、小林、炭谷、大城卓三(26)を競わせながら起用してきた。17日の試合ではクックと炭谷の相性を図るつもりだったのかもしれないが、その代償としてチームに黒星が付いた。

   FA(フリーエージェント)で広島から移籍した丸佳浩外野手(30)がここまで機能し、打線に厚みが増したことで打撃陣は安定している。一方で投手陣に関しては開幕前から不安視された中継ぎ陣の相次ぐ「投壊」によって計算が出来ない状況だ。4月14日のヤクルト戦で11点を失った投手陣について原監督は「異常」と表現。5年ぶりのV奪回を目指す原巨人。その歯車が少しずつ狂い始めているのだろうか。

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