リーグ最下位の広島が2019年4月16日、鹿児島・平和リース球場で巨人と対戦し2-8と大敗した。広島の先発クリス・ジョンソン投手(34)の立ち上がりが安定せず、2回までに4失点。中継ぎ陣も踏ん張れず、巨人打線に計10安打を許して大量8点を奪われた。これで借金は「8」にふくらみ、1位ヤクルトとは7ゲーム差に。巨人との2連戦の初戦を落としたことで、開幕から6カード連続で勝ち越しなしが決まった。
開幕から続く「投壊」。さらに深刻なのが打線の低迷だ。得点圏内に走者を出してもことごとく築き上げられる凡打の山...。「タイムリー欠乏症」にあえぐ広島は、4月13日のDeNA戦以来、実に23イニング連続でタイムリーが出ていない。セ・リーグ一の爆発力を誇った昨シーズンまでの赤ヘル打線の面影すら見えず、チーム打率はリーグワーストの.207と、深みにはまり込んでいる。
「本当に細かいことを言えばキリがない...」
「タイムリー欠乏症」の象徴的シーンが4回の攻撃。先頭の鈴木誠也外野手(24)がソロ本塁打で反撃のノロシを上げ、2つの四球と安部友裕内野手(29)の2塁打などで1死満塁のチャンスが。ここで緒方孝市監督(50)が動いた。9番ジョンソンをベンチに下げて西川龍馬内野手(24)を打席に送り込んだ。西川はセンターへ犠飛を放ち、最低限の務めを果たしたが、続く1番・田中広輔内野手(29)が二ゴロに倒れ万事休す。5回以降「0」行進が続いた。
「打てない」打線に失望するファンが続出する一方で、広島OBからは守備面での苦言も。広島OBで野球解説者の北別府学氏は2019年4月16日、「生まれ故郷鹿児島で」のタイトルで自身のブログを更新。「本当に細かいことを言えばキリがない。序盤、満塁で丸の打球、丸は足が速いのだからファーストに投げるよりホームに投げろ、、、投手たちよ、リズムが悪いからにも悪影響がある」と広島の守備のまずさに言及した。
北別府氏が指摘したのは2回の巨人攻撃の場面だ。1死満塁で打席には丸佳浩外野手(30)が。内野はダブルプレーのシフトを敷き、丸は3ゴロに倒れたが、併殺崩れの間に3塁走者がホームに生還し巨人は1点を追加。続く3番クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)に決勝点となる2点タイムリーが飛び出し、またも序盤で試合が決まってしまった。