「SNS投稿は想定しておらず、注意喚起もしていない」
このマニュアルを使って、記者の自宅に来たDMなどのカスタマバーコードを読み解くと、スタートやストップなどの記号に挟まれて、自分の住所がハイフンを交えながら、アパートの部屋番号まで記されていた。
例えば、NTT東日本は、固定電話料金の請求書などで客の住所にこのバーコードを使っているが、同社広報室は4月12日、J-CASTニュースの取材にこう話した。
「郵便物の割引を受けるために記載しています。これまでにネットで住所が知られてしまったといった被害などは、聞いたことがないです。バーコードを止める予定もありませんが、支障が出てくれば、注意喚起なども検討したいと考えています」
また、クレジットカード会社などでつくる日本クレジット協会の広報部でも同日、どのくらいのカード会社がバーコードを利用しているかは不明とし、「電話相談窓口で、この件での問い合わせはこれまでにないと聞いています。注意喚起なども特にしていないです」と取材に答えた。
バーコードを運用している日本郵便の広報室は15日、差出人は大口顧客の法人が大半だが、どれだけ個人あての郵便物にバーコードが使われているかは把握していないと取材に答えた。「手紙に付随したものとして扱っていて、SNS上に投稿するといったことは想定していませんでした。トラブルなどは聞いたことがありませんので、特に注意喚起などはしてきていないです」としている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)