構造改革乗り出す野村HD 今度こそ「区切り」付けられるか

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過去にもあった「大規模リストラ」

   野村HDが大規模なリストラを行うのは、これが初めてではない。リーマン買収後、「選択と集中」を合言葉に、ホールセール部門でリストラを繰り返してきた。2011年に2回計10億ドルのコスト削減に着手。2012年6月に完了させると、すぐさま追加で10億ドルを削減すると発表し、実行した。2016年には、64億ドルのコストを2割削減すると表明し、これも前倒しで達成している。

   一方、既存顧客の取り合いを避けるため、これまであまり力を入れてこなかったデジタル分野に本腰を入れる。4月1日付で、部門横断的な社内組織「未来共創カンパニー」を設立。グループ全体でデジタル、オンライン戦略を進める。永井グループCEOは「外部と協業しながら、従来の発想にとらわれない戦略で挑戦者として新たな仕組みを作る。日本のリテールビジネスでは、対面のみならず、非対面でもナンバー1の証券会社になりたい」と力を込めた。

   2018年4~12月期に1000億円を超える最終赤字を計上した野村HD。今回の構造改革で再生できるのか――。

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