「ゴーンの腹心」グレッグ・ケリー被告 報告書から見えるその役割とは

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「オマーンルート」への関与は?

   会社資金・経費の私的流用の舞台となったとされる非連結子会社「ジーア」(オランダ)設立を提案したのもケリー氏だった。ジーア社を使い、ゴーン氏が使用する住宅がブラジル・リオデジャネイロやレバノン・ベイルートに購入され、改装費用も支払われたとされる。

   報告書はケリー氏自身の報酬開示にも問題があったとする。2013年3月期から2018年3月期にかけて、ケリー氏は取締役報酬が毎年度1億円を超えていたのに、報酬を開示しなかった。上場企業は2010年3月期から、年1億円以上の報酬を受け取る役員名と報酬額を個別に開示することが義務付けられている。具体的な方法・金額は明らかにしていない。

   一方で3月29日付の日本経済新聞によると、ケリー氏の弁護人は1億円超の報酬をもらっていたとする報告書の指摘について、本人が「事実無根」と否定していることを明らかにした。東京地検特捜部の捜査でも指摘されていない内容といい、「なぜこのような認定になるのか分からない」と不満を示しているという。

   ゴーン氏も代理人を通じて、「根拠のない中傷キャンペーンの一環だ」などと批判した。

   東京地検特捜部によるゴーン氏4度目の逮捕容疑は、いわゆる「オマーンルート」と呼ばれる資金の流れ。ここにケリー氏が関与していたのかも、今後の焦点になるだろう。

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