コメント荒らしへの対応は?
水原氏は、「学生の没入度合いは大きい」と導入の効果を実感する。
「講義の内容についてわからないなどのコメントがあれば、その個所を繰り返して説明しています。また、あらかじめ準備していなかった内容でも神経科学に関連する質問が頻繁に出ますので、そのようなコメントについては積極的に回答して、できるだけ神経科学という学問に興味を持ってもらえるように活用しています」
受講生の反応については、「講義改善の取り組みとして好意的に受け止めてくれている場合が多いですが、講義に集中できなくなるなどの批判的な意見もあります。そのような学生のために、講義のおよそ1週間前には講義で使う資料を学生に配布しており、あまりスライドに意識を向けなくても講義が受講できるようには配慮しています。また、耳が不自由な学生や留学生から、文字に起こして質問が流れるのでより理解がしやすくなったというメリットについても意見をもらったことがあります」(水原氏)
"本家"のようにコメントが荒れる場合も考えられるが、対応策は心得ている。
「最初のうちはコメントが荒れる場合もありますが、そのようなコメントは私のほうで意識して取り上げないようにしています。コメントを取り上げてもらえなくなれば学生も面白くなくなって、そのようなコメントをしなくなり、むしろ取り上げてもらえるような有益なコメントをするようになってきます」
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)