高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
大阪ダブル選で維新完勝 都構想に弾みつくか

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   大阪ダブル選挙では府知事・市長について、維新側の吉村・松井、反維新の小西・柳本の戦いだったが、維新側の吉村・松井の完勝だった。

   投開票日(2019年4月7日)の投票締め切りの20時直後に、NHKから当確が出たほどの維新の圧勝だった。事前の世論調査では、大阪市長選挙では接戦とも報じられていたが、蓋を開ければ、改めて大阪で維新は強かった。

  • 松井一郎・前大阪府知事は、大阪市長選で当選した(撮影は2017年4月)
    松井一郎・前大阪府知事は、大阪市長選で当選した(撮影は2017年4月)
  • 松井一郎・前大阪府知事は、大阪市長選で当選した(撮影は2017年4月)

大阪府議は過半数越え

   大阪市長選挙に対するある出口調査では、維新支持のほぼ10割、自民支持の3割、無党派層5割が松井氏に投票したという。大阪都構想に賛成する人は全体の6割だったという。大阪府知事選での出口調査でも、大阪都構想に賛成する人は6割以上だった。

   最終的には、大阪府知事選で吉村氏226万6103票、小西氏125万4200票、大阪市長選で松井氏66万819票、柳本氏47万6351票とそれぞれ大差がついた。

   今回のダブル選は大阪都構想が争点であった。これまでの府市での行政実績も十分あり、さらに2025年万博と夢洲IRという将来への布石も打ってきた維新が負けるはずないと思いながら、選挙は水もので一抹の不安はあったが、やはり大阪府市民は賢明な選択をした。

   大阪都構想を具体的に進めるためには、大阪府議会と大阪市議会の両方が住民投票に賛成しなければいけない。その上で、住民投票で過半数をとる必要がある。この意味で、大阪都構想の実現にはまだハードルが残っている。

   今回、ダブル選挙と同時に行われた大阪府議会議員選挙と大阪市議会議員選挙であるが、大阪府議会では定数88のところ、維新51をとったので過半数を超えた。しかし、大阪市会では定数83のところ維新40なので、2人だけ過半数には足りなかった。

   しかし、大阪府民と市民の民意を確認できたので、それを背景として大阪都構想に弾みをつけたいだろう。

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