那須川、メイウェザー、パッキャオ... 「RIZIN」話題独占の一方、ボクシング界は「葛藤」

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「伝統」と「改革」の間で葛藤も...

   ボクシング界に目を向けてみると、いったい何人のスター選手がいるだろうか。世界3階級を制覇し、現在WBA世界バンタム級王者の井上尚弥(25)=大橋=は世界的なボクサーになりつつあるが、これに続く現役のスター選手といえば、元WBA世界ミドル級王者・村田諒太(33)=帝拳=や井岡一翔(30)くらいだろうか。村田、井岡ともに30代で、次世代スターとはいいがたい。なんとも寂しい限りである。

   「ボクシングは真剣勝負であり、派手なパフォーマンス、プロデュースは必要ない」。伝統ある競技ゆえに、ボクシングジムの年配の会長には、このような考えの持ち主が少なくない。実際、榊原氏のようにSNSを駆使して情報を操作する会長はあまりみられず、時代に取り残されている感じさえする。ただ、このような状況に危機感を持つ若手の会長がいることも確かで、SNSを有効活用してジムの会員募集を行ったりしている。

   100年近い歴史を誇る日本ボクシング界。浮き沈みの激しいプロ格闘技界において、一度もその存在を消すことなく母体を維持し続けてきた。脈々と受け継がれてきた伝統が、ボクシング界を縛り付けているのだろうか。若手の会長のなかには革新派もおり、「伝統」と「改革」の間で葛藤しているものもいる。今回のように世間をアッと驚かせる術にたける「RIZIN」は、ボクシング界の一枚も二枚も上を行っているように思えてならない。

(J-CASTニュース編集部 木村直樹)

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