ロックバンド「ヒトリエ」ボーカル・ギターのwowakaさんが死去したことが分かった。31歳だった。2019年4月8日、同バンドの公式サイトで発表された。
サイトによると、wowakaさんが亡くなったのは5日。死因については「急性心不全」としている。同バンドは6日と7日に予定されていた公演を「メンバーの諸事情により大変残念ながら公演が中止となりました」との理由で中止していた。
「wowakaさんがいなければ僕は歌い手を始めていません」
wowakaさんは同バンドでの活動のほか、音声合成ソフト「VOCALOID」を使って楽曲制作を行い、「ボカロP」としても活動。「現実逃避P」という名前でも知られ、多数の楽曲を残した。そのため、wowakaさん死去の一報の直後から、ツイッター上ではwowakaさんが制作した楽曲である「裏表ラバーズ」「ワールズエンド・ダンスホール」「ローリンガール」などの文字が次々とトレンドにランクインしている。13時時点で上位10件を、関連するキーワードが独占する状況となった。
ニコニコ運営代表でドワンゴ専務の栗田穣崇さんは、「ちょっと言葉が出ないよ」とツイート。
またニコニコ動画の「歌い手」出身で、歌手として活動する島爺(しまじい)さんが、
「ボカロ作品に強烈に興味を持ったのはwowakaさんを聴いた時からでした。wowakaさんがいなければ僕は歌い手を始めていません」
とつぶやくなど、ニコニコ関係者からもその死を悼む声が続々とツイートされている。
初音ミクに「人間として育ててもらった」
wowakaさんは、2017年3月4日と5日に開かれた「"初音ミク×KODO(鼓童)"公演」で裏表ラバーズが披露されることを記念した「animateTIMES」のインタビューで、
「人間として育ててもらった、拾ってもらった感覚がとても強いです。最近『初音ミクは俺の母親なんじゃないか』って思ったんですよね」
と、自らの音楽人生に不可欠の存在であったことを明かしていた。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)