羽生選手の記事は「不適切であると判断」
前述した羽生選手への誹謗中傷ともとれる記事の募集は問題ないのか。
求人を掲載したクラウドワークスの利用ガイドラインでは、「プライバシー権、肖像権、名誉、信用その他他人の権利を侵害し、損害を与える」仕事の募集を禁止している。
同社広報は取材に「今回の内容が誹謗中傷を目的としたものなのか否かに関しては必ずしも言えない可能性もございますが、多くのユーザー様にとって不快な内容であったこという事実を重く受け止め、ガイドラインに則し掲載されていることは不適切であると判断」し、掲載を止めたと回答。
広報によれば、求人は掲載前後にAI(人工知能)や目視などでガイドラインに違反していないか監視しているという。しかし、「芸能人に関するブログ記事作成のお仕事です」と内容があいまいな求人もあり、記者が応募した仕事の中にはサイト内のフォームではなく、外部のチャットツールで具体的な指示が送られるケースもあった。
その点については「契約後、お仕事を進めていく上でのコミュニケーション手段については現在、依頼者と受注者の二者間でご決定いただいております。不適切な指示に関してはサービス外にてどのようなやりとりが行われているかや事実を、公平かつ正確に判断することは難しいため、基本的には二者間でご解決(契約の辞退、第三者機関への相談など)をお願いしておりますが、サービス外のやりとりでも、発注者側が明らかに規約違反・ガイドライン違反を行っている事実が確認できた場合、速やかに掲載中断、悪質な場合はアカウント凍結等の利用制限を行っています」とした。
今回の件を踏まえ、「監視対象項目を見直し、AIによる検出対象ならびにユーザーサポートチームによる目視チェック範囲を拡大」すると明かし、詳細については「具体的な対応策や基準をお伝えすることによる、違反・悪質な仕事のすり抜けリスクを最小限に留めたく、お伝えを差し控えさせていただきます」とコメントするにとどめた。