フィギュアスケートの羽生結弦選手を批判するコメントを書き込んだら報酬――。こんな真偽不明の求人がSNSで拡散されている。
はたして実在するのか。J-CASTニュースで真相を探ってみるも、募集主は特定できなかった。しかしこれとは別に、ネットで企業や個人が仕事を不特定多数に発注できる「クラウドソーシング」サイトで、羽生選手を含む著名人を、誹謗中傷するような記事が大量に募集されている実態も見えてきた。
「羽生バイト」は世論誘導が狙い?
求人情報は2019年3月中旬、ツイッターで広く拡散された。あるユーザーが求人募集ページと応募後に送られてきた業務内容が記されたメールとされるもののキャプチャーを投稿した。
それによると、羽生選手に関する記事に批判的な意見をネット上に書き込み、一方でフィギュアスケートの有名選手3人の実名を挙げ、彼らに好意的な意見を書くよう依頼している。
目的については「現在のフィギュア界はとにかく羽生の人気が高い為、AとBとC(原文ではいずれも実名)のそれぞれのファンが結束する必要があるのです」とあり、世論誘導が狙いとみられる。
J-CASTニュースで投稿者に募集主を質すが最終的に回答は得られず、前述の4選手の所属企業と日本スケート連盟にも聞くと、唯一回答があった羽生選手の所属先である全日本空輸(ANA)は把握していないという。結局、この「バイト」そのものについては、その実在の有無も含め、実態を明らかにすることはできなかった。