令和考案者が窮屈な立場に?
もっとも、「政府が人選などを事後的に明らかにしてこその国民主権」「公金使って決めてんだから公知の情報に決まってる」とメディアを擁護する声も一部にはある。
令和考案者とされる有識者の名前が報じられたことで、実際に、元号と個人との結び付きを勝手に推測する動きも出ている。
万葉集から名付けた令和は、中国・後漢時代の張衡(ちょうこう)の詩「帰田賦」に由来していると一部で指摘されている。
帰田賦は、当時の政治腐敗に耐え切れずに帰郷したときの心情をうたったともされている。さらに、考案者とされる有識者は、憲法9条を守る運動をしている市民団体のサイト上で賛同者の1人として挙げられている。こうしたことから、令和の元号名は、政府への皮肉を込めたものではないかとの根拠不明の憶測がツイッター上などで流れている。
一方で、メディア側では、たとえば時事通信が3月26日の記事で、「選考過程が不透明になる恐れがある」と指摘したほか、朝日新聞の4月3日付コラム「天声人語」では、政府が明らかにしないため、令和考案者が窮屈な立場に追い込まれているのではないかと疑問を呈している。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)