「勝負強さ」光ったもう一人の投手は
また、林氏が「うれしい誤算」として挙げる投手が、第3戦目で勝利投手となった中川だ。第2戦目に続いての連投となった中川がマウンドに上がったのは、8回無死1、3塁の場面。代打・小窪哲也内野手(33)を遊ゴロ併殺。1点を失ったものの、続く会沢翼捕手(30)を渾身の146キロ直球で空振り三振に仕留め、広島の反撃の流れを断ち切った。
林氏は「初戦で大江選手が本来の投球ではなかったので、第2、3戦でクックに繋ぐまでの7回、8回をどうするのか注目していましたが、中川選手は、畠選手同様にうれしい誤算となったと思います。開幕したばかりでどのチームも手探り状態で、勝ちパターンが決まっていません。そのなかで中川選手の好投、勝負強さはチームに勢いを付けると思います。この1カ月、中継ぎは中川選手を中心に回っていくと思います」と見解を示した。
今後、中川が中継ぎの軸になっていくとみる林氏は、開幕戦で結果を残せなかった大江の次戦が重要となってくると指摘する。「私も経験してきましたが、シーズン最初の登板は非常に緊張します。開幕戦となればなおさらです。大江投手はオープン戦で完璧な投球を見せましたが、開幕戦では自分の投球が出来ませんでした。改めて1軍は甘くはないと思い知らされたと思います。次の登板も色々と注目されると思いますが、それを乗り越えてこそ1軍の選手。次戦で抑えれば自信につながると思います」と話した。