「日本人を何だと思ってるんですかねぇ」
それだけに、日本のツイッターやネット掲示板などでも、「趣味の悪いCMだな」「日本人を何だと思ってるんですかねぇ」と反発の声が上がった。ドイツに住んで差別された経験があるという日本人らからは、CMの表現には根深いものがあるとの指摘も出ている。
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科の内藤正典教授は、3月31日のツイートで、このCMについて「アジア人(日本人?)に対する差別」だとした。
「30年近く前から 人種主義的表現は繰り返されていたが、最近は明確なヘイト表現として公然化するようになった」としたうえで、「これが、かつてユダヤ人の身に引き起こした事と同じ根を持っている事になぜ気づかないのか!」と苦言を呈している。
一方、ホルンバッハは、「人種多様性を尊重しており、外国人を排斥する意図はない」とドイツ語の公式ツイッター上で差別を否定した。
そのうえで、女性が匂いを嗅ぐ表現について、「灰色のコンクリートに囲まれた都市では、自販機でしか春の匂いを得られないという状況を描いた」などと説明した。CMには日本語もあったが、特定の国ではなく、「架空の都市」を描いたものだとしている。4月1日夕現在では、ユーチューブ上で動画は削除されていない状態だ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)