"介護疲れ"を防ぐには?
社員間のコミュニケーションでは解決が難しいこの問題。企業側で対策は講じうるのか。
久原氏は「やはり、企業内全体のITリテラシーの教育に力をいれることが大切です。できる人だけに依頼をすれば、もちろん仕事も早く終わり、生産性が高い・効率が良いと感じるかもしれませんが、特定の人だけにお願いをすることにより、その人にだけ責任がのしかかったり、周囲から浮いてしまったりするなどでつぶれてしまう可能性もあります。目先の仕事をこなすことだけを考えるのではなく、企業のこれからを考えて対応をしていく必要がある」とアドバイスする。
それでも初歩的なITの知識を聞かれる機会はあるだろう。その場合は「答え」だけでなく「解き方」も教えると、同じ質問をされることが減って"介護疲れ"しづらくなるという。
「例えば、エクセル(表計算ソフト)の関数がわからないといわれた場合、グーグルなどで検索をし、やり方を見ながら一緒に進めるというやり方です。答えを知ってからだと解き方を考えることは学校でない限りやらないでしょう。ですので、解き方を身につけさせながら、答え・やり方を覚えてもらうという方法がおすすめです」(久原氏)