「マスコミのみなさんにお聞きしたいのですけど」
作家の乙武洋匡さんが2019年3月29日、こんな書き出しでツイッターを更新し、ある疑問を呈した。
「4度逮捕された萩原健一さん、3度逮捕された内田裕也さんは『カリスマ』と持ち上げ、新井浩文さん、ピエール瀧さんは徹底的に糾弾し、『復帰は許さない』とするのは何故なんでしょう」
「時代」、「生死」の差...さまざまな意見が
今年に入って、2月に新井浩文被告が強制性交の疑いで、3月12日にピエール瀧容疑者が麻薬取締法違反の疑いで逮捕され、出演作品の公開自粛などが相次いだ。一方で、3月26日にGIST(消化管間質腫瘍)で亡くなった萩原健一さんや、3月17日に肺炎で亡くなったロックミュージシャンの内田裕也さんも、かつて大麻取締法違反などで逮捕歴があった。そこで乙武さんは、マスコミは瀧容疑者、新井被告のことは「徹底的に糾弾」し、萩原さん、内田さんを「カリスマ」と持ち上げるのはなぜか、と問いかけているのだ。
このツイートに対し、リプライ欄にはさまざまな考えが書き込まれた。複数見受けられたのは「簡単に言ってしまえば『時代』です」、「そういう時代だからってことじゃないですか?」と、今と昔の「時代」の違いを挙げる声だ。また、
「マスコミというより、日本人の生者には無慈悲なのに死者には異常に敬意を払うという倫理観だと思います」
「やっぱり日本人には『死ねば仏』という価値観があるんじゃないかな」
と萩原さんと内田さんは既に亡くなっているからではないか、との見方を示すユーザーも複数いた。
そのほか、萩原さん、内田さんが逮捕された当時を知っていると思われる人からは
「萩原健一さんも当時は相当ひどく叩かれましたよ。今と違って当時の芸能レポーターの中にはかなり悪意のある意地悪な質問をぶつける人もいましたしね」
「実際は前述のお二人も事件後は最後まで冷や飯を食い続けたんじゃないですかね」
「時間が解決することもあります。萩原さんたちも逮捕当初はやり玉に挙げられました」
などと切り返しがあった。